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岩見沢公益社〜過去の質問&回答集〜 03-0021
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21.橋渡しについて
Q.
葬儀に関して素朴な疑問なのですが、お骨拾いの際、二人で拾うのは三途の川の橋渡しと聞いたのですが、事の始まりはどこからで、誰が言い出したのでしょうか?
A.
ご質問ありがとうございます。遅くなりまして申し訳ございません。
私もわからず、いろいろな参考文献を調べておりました。

まず、日本での火葬の始まりが、仏教が日本に渡来してから、仏教火葬が普及してきました。それに伴い、骨壷も普及してきたといわれております。
『続日本紀』の、文献によると、文武天皇4年(700年)3月10日に、元興寺の僧、道昭の火葬をもって最初としており、奈良時代に大化薄葬令の浸透に比例して、全国的に火葬が普及しました。

事の始まりはどこからで、誰が言い出したのでしょうか。ということですが、
申し訳ございません、いろいろ調べたのですがわかりません。
箸渡し(渡し箸)は、本来は竹と木で一対にした箸を使い、人から人へ箸渡しで骨壷におさめるのがしきたりです。しかしながら、地方によっては、竹の箸を使い、二人で一つの骨をはさんで骨壷におさめめる処もあるようです。

二人一組で行うのは、死者をこの世(此岸)からあの世(彼岸)へ橋(箸)渡しするというところから生まれたしきたりだといわれます。足の骨からはじめて、腕、背骨といった具合に上半身の方へ向かって拾っていきます。

ただ、のど仏(第二頸骨)だけは、一番最後に故人ともっともつながりの深い遺族二人が拾って納めます。のど仏は、仏が坐った姿に似ており、仏様がここに宿っていると考えられ、重要視されているからです。

こうして、足の方から順次納め、頭骨とのど仏をのせると、ちょうど骨壷の中で、生きている時の姿と同じ形になるわけです。
よく言われるのは、「箸」と「橋」の音が同じであるところから「橋渡し」という意味合いでそうするのだという説明です。

橋渡しというのは三途の川を無事に渡れますようにという意味です。また、亡くなった人の霊の災いが、一人だけに及ばないよう二人でするのだという説明もされています。

また、「箸向かう」という言葉がありますが、夫婦が向かい合わせで食事をするという意味があります。この箸は「愛し」(はし)を意味するとも言われております。
これを、箸渡しに結びつけるなら、愛しの心で渡すと考えてもいいのです。

お骨上げのとき、箸渡しをする人の気持ちはどこにあるのだろうかと考えると、畏れより悲しみを共にしてお骨上げしているのだ、という気持ちの方が強いのではないかと思います。なぜそうするのか分からなくても、実際そのようにする時、箸と箸の間に挟まれたお骨への愛しみがひしひしと伝わってくるはずです。

以上、お答えにはなりませんが、箸渡しについて、ご参考になりそうなことを綴らせていただきました。ご質問ありがとうございました。
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