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弊社講演会より Vol.1 |
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『家族葬の現状と今後』 |
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■31-自然葬(散骨・海洋葬など) |
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次に様々なご葬儀の形態についてお話します。まずは、散骨です。散骨は合法か違法かということですが、刑法 190条によると死体、遺骨、遺髪又は棺内に蔵置し足る物を損壊、遺棄又は領得したる者は3年以下の懲役に処す。とありますが、刑法190条の法益は「社会的風俗としての宗教感情」とされ、節度を持って葬送の目的をもって行われれば(散骨は)違法ではないという解釈が有力とされています。
この節度を持ってと言う言葉の解釈が抽象的で難しいと言うことですが、基本的には、散骨をされる場合、ご遺骨をお骨とわからない状態まで、粉々にします。実際には2mm程度とされています。逆に言うと、お骨とわかる状態で散骨されますと、今度は死体遺棄にもなりかねないと言うことです。
また、散骨の場所ですが、岩見沢市では19年9月に岩見沢市における散骨の適正化に関する条例というのが制定されました。岩見沢はご存知のように北海道の有数の穀倉地帯でもあります。農作地に散骨をされたことを皆さんがわかればどのようなお気持ちになるでしょうか。お判りですよね。そういうことで、散骨する場合には、岩見沢市にどの場所に散骨するか申請をださなければならなくなりました。仮に自分の土地であっても、市の職員が確認しこの場所でしたら散骨をしてもいいですよ。このように確認を頂いて始めて散骨ができるのです。
仮に、岩見沢市以外で海や山に散骨される場合には、その所轄役所にご確認を取られるほうがよろしいかと思います。
海洋葬というのは、海に散骨することです。私どもでも積丹沖にクルーザーで散骨することが可能となりました。宇宙葬として、アメリカからロケットで宇宙に散骨する場合もあります。このときには、お骨を7gカプセルに入れて散骨するそうです。樹木葬は、散骨した場所に樹木を植えます。
散骨するには、大きく二つの考え方があるとおもいます。単に思い出の場所、生前に夢焦がれていた場所に散骨したい。この思いが一つ。もう一つには、お墓もお骨堂もない、お金もないから散骨します。散骨がなされた最初は前者の思いというのが全てでしたが、テレビ番組などで報道されることによって、後者の考え方で散骨される方が増えてきました。
でも、実際どうでしょう。散骨されて、最初はよかったと言うことをよく聞きますが、2年3年5年と時が経過してから、どこにお参りしていいかわからない。よりどころがなくなったと聞くことがあります。
ですから、これは私の勝手な持論ですけども、全骨を散骨されるのではなく、一部を、ごく微量を思い出の場所に散骨されるのであれば問題はないと思います。樹木葬もその木が万一枯れてしまったら、ご家族の悲しみは計り知れなのではと考えます。勝手なことをいいました申し訳ございません。とにかく今の流行だからと言うことで、安易に散骨を考えておられるのであれば、考え直してもいいかもしれません。 |
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本文は、弊社にて行った講演を基に一部加筆修正を加え掲載しております。 |
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